自然共生

後集121-134

後集125 清貧の暮らし

起 原文 山林之士 清苦而逸趣自饒農野之夫 鄙略而天真渾具若一矢身市井伹儈 不若転死溝壑神骨猶清 山林の士は、清苦にして而も逸趣自から饒し農野の夫は、鄙略にして而も天真渾て具わる若し一たびを市井の伹儈に失せば、溝壑に転死して、...
後集101-120

後集113 静かな環境、自然の中で、趣味に没頭

起 原文 登髙使人心曠 臨流使人意遠讀書於雨雪之夜 使人神清 舒嘯於丘阜之嶺 使人興邁 高きに登れば、人をして心曠からしむ、流れに臨めば、人をして意遠からしむ書を雨雪の夜に読めば、人をして神清からしむ、嘯を丘阜の嶺に舒ぶれば、...
後集101-120

後集111 盛者必衰の理

起 原文 草木纔零落 便露萠穎於根底時序雖凝寒 終回陽氣於飛灰粛殺之中 生生之意 常為之主即是可以見天地之心 草木纔に零落すれば、便ち萠穎を根底に露す時序凝寒と雖も、終に陽気を飛灰に回す粛殺の中、生々の意、常に之が主となる即ち...
後集101-120

後集107 無心になると、相手から近づいてくることもある

起 原文 興逐時来 芳草中撒履閒行 野鳥忘機時作伴景與心會 落花下披襟兀坐 白雲無語漫相留 興、時を逐いて来れば、芳草の中、履を撒いで閒行す、野鳥機を忘れて時に伴と作る景、心と会して、落花の下、襟を披いて兀坐す、白雲語を無く漫...
後集101-120

後集106 大自然に触れる時間を長くとる

起 原文 山居胸次清洒 觸物皆有佳思見孤雲野鶴 而起超絶之想 遇石澗流泉 而動澡雪之思撫老檜寒梅 而勁節挺立 侶沙鷗麋鹿 而機心頓忘若一走入塵寰 無論物不相関 即此身亦属贅旒夷 山居すれば、胸次清洒にして、物に触れて皆佳思有り...
後集081-100

後集100 心静かに時の流れを楽しみたい

起 原文 風花之瀟洒 雪月之空清 唯静者為之主水木之栄枯 竹石之消長 獨閒者操其權 風花の瀟洒、雪月の空清、唯だ静者のみ、之が主と為る水木の栄枯、竹石の消長、独り閒者のみ、其の権を操る 瀟洒(しょうしゃ)、さっぱりときれ...
後集081-100

後集093 Simple is best!

起 原文 文以拙進 道以拙成一拙字有無限意味如桃源犬吠 桑間鶏鳴 何等淳龐至於寒潭之月 古木之鴉 工巧中便覺有衰颯氣象矣 文は拙を以て進み、道は拙を以て成る一の拙の字、無限の意味有り「桃源に犬吠え、桑間に鶏鳴く」が如は、何等の...
後集081-100

後集082 ヒトも自然もあるがままが趣き深い

起 原文 意所偶會 便成佳境物出天然 纔見真機若加一分調停布置 趣味便減矣白氏云 意随無事適 風逐自然清有味哉 其言之也 意の偶会する所、便ち佳境を成す物は天然に出でて、纔に真機を見るもし一分の調停布置を加へば、趣味便ち減ず白...
後集061-080

後集064 心に余裕を持って、大自然の素晴らしさを自覚する

起 原文 林間松韻 石上泉聲 静裡聴来 識天地自然鳴佩草際煙光 水心雲影 閒中觀去 見乾坤最上文章 林間の松韻、石上の泉声、静裡に聴き来れば、天地自然の鳴佩を識る草際の煙光、水心の雲影、閑中に観去れば、乾坤最上の文章を見る ...
後集061-080

後集061 身も心も大自然の赴くに任せる

起 原文 簾櫳髙敞 看青山緑水呑吐雲煙 識乾坤之自在竹樹扶疎 任乳燕鳴鳩送迎時序 知物我之両忘 簾櫳高敞、青山緑水の雲煙を呑吐するを看て、乾坤の自在なるを識る竹樹扶疎、乳燕鳴鳩の時序を送迎するに任せて、物我の両つながら忘るるを...
後集041-060

後集055 生活の中に大自然の要素を取り込もう

起 原文 花居盆内 終乏生機 鳥入籠中 便減天趣不若山間花鳥 錯雑成文 翺翔自若 自是悠然會心 花、盆内に居れば、終に生機に乏しく、鳥、籠中に入れば、便ち天趣を減ず若かず、山間の花鳥、錯雑して文を成し、翺翔自若、自ずから是れ悠...
後集041-060

後集050 自分の価値観は大自然の摂理に反していないのか?

起 原文 人情聴鶯啼則喜 聞蛙鳴則厭見花則思培之 遇草則欲去之但是以形氣用事若以性天視之 何者非自鳴其天機 非自暢其生意也 人情は、鴬の啼くを聴けば則ち喜び、蛙の鳴くを聞けば則ち厭う花を見れば則ち之れを培わんことを思い、草に遇...
後集041-060

後集049 あるがままを楽しむ日々是好日

起 原文 身如不繋之舟 一任流行坎止心似既灰之木 何妨刀割香塗 身は不繋の舟の如く、一に流行坎止に任す心は既灰の木に似ば、何ぞ刀割香塗を妨げん 不繋の舟、繋がざる舟;流行坎止(りゅうこうかんし)、流れては行き、淵に嵌って...
後集041-060

後集046 秋の美しさを十分に満喫しよう!

起 原文 春日氣象繁華 令人心神駘蕩不若秋日雲白風清 蘭芳桂馥 水天一色 上下空明 使人神骨倶清也 春日は気象繁華なり、人をして心神駘蕩ならしむ秋日は雲白く、風清し、蘭芳しく桂馥い、水天一色、上下空明にして、人をして神骨倶に清...
後集021-040

後集039 自然に触れて、それを楽しむ

起 原文 蘆花被下 臥雪眠雲 保全得一窩夜氣竹葉杯中 吟風弄月 躱離了萬丈紅塵 盧花被の下、雪に臥し雲に眠れば、一窩の夜気を保全し得竹葉杯の中、風に吟じ月を弄べば、万丈の紅塵を躱離し了る 盧花(ろか)被(ひ)、葦の穂を綿...
後集021-040

後集033 一喜一憂せずに、おおらかに生きる

起 原文 孤雲出岫 去留一無所係朗鏡懸空 静躁両不相干 孤雲、岫を出ずるも、去留は一も係る所なし朗鏡、空に懸るも、静躁は両つながら相干さず 岫(しゅう)、山の洞穴;去留、行くか滞在するか;朗鏡(ろうきょう)、曇りのない鏡...
後集021-040

後集023 時には自然を楽しむ心の余裕がほしい

起 原文 松澗辺 携杖獨行 立処雲生破衲竹窓下 枕書髙臥 覺時月侵寒氈 松澗の辺、杖を携えて独行すれば、立つ処、雲は破衲に生じ竹窓の下、書を枕して高臥すれば、覚むる時、月は寒氈を侵す 松澗(しょうかん)、松林の中の谷川;...
後集001-020

後集020 無の境地となり、穏やかな日々を楽しむ

起 原文 損之又損 栽花種竹 儘交還烏有先生忘無可忘 焚香煮茗 総不問白衣童子 之を損して又損す 花を栽え竹を植え、儘く烏有先生に交還す忘るべき無きを忘れ、香を焚き茗を煮て、総て白衣の童子に問はず 烏有先生、無心無欲の人...
後集001-020

後集011 物事の風情や真理は、いつでも、どこでも変わりません

起 原文 會得個中趣 五湖之煙月 盡入寸裡破得眼前機 千古之英雄 盡歸掌握 個中の趣を会し得れば、五湖の煙月、尽く寸裡に入る眼前の機を破り得れば、千古の英雄、尽く掌握に帰す 個中の趣、その物の中になる真実な趣き;五湖の煙...
後集001-020

後集007 心を無垢にして、全ての自然現象を宇宙の真理として受け入れる

起 原文 鳥語䖝聲 総是伝心之訣花英草色 無非見道之文学者 要天機清徹 胸次玲瓏 觸物皆有會心処 鳥語虫声、総て是れ伝心の訣なり花英草色も、見道の文に非ざるは無し学ぶ者、天機清徹、胸次玲瓏にして、物に触れて、皆会心の処有らんこ...
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