後集121-134

後集121-134

後集134 足るを知る

起 原文 釋氏随縁 吾儒素位四字是渡海的浮嚢葢世路茫茫 一念求全 則萬緒紛起随寓而安 則無入不得矣 釈氏の随縁、吾が儒の素位四字は是れ渡海的の浮嚢なり蓋し、世路茫々たり、一念全きを求むれば、則ち萬緒紛起す寓に随いて安んぜば、則...
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後集133 不完全なものを楽しみたい

起 原文 茶不求精而壷亦不燥酒不求冽而樽亦不空素琴無絃而常調 短笛無腔而自適縦難超越羲皇 亦可匹儔荊嵆阮 茶は精を求めず、而して壷も亦燥かず酒は冽を求めず、而して樽も亦空しからず素琴は絃無くして常に調ひ、短笛は無くして自から適...
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後集132 無理はせずに楽に生きる

起 原文 天運之寒暑易避 人世之炎凉難除人世之炎凉易除 吾心之氷炭難去去得此中之氷炭 則滿腔皆和氣 自随地有春風矣 天運の寒暑は避け易く、人世の炎凉は除き難し人世の炎凉は除き易くも、吾が心の氷炭は去り難し此の中の氷炭を去り得ば...
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後集131 心の断捨離

起 原文 人生減省一分 便超脱一分如交游減便免紛擾 言語減便寡愆尤思慮減則精神不耗 聰明減則混沌可完彼不求日減而求日増者 真桎梏此生哉 人生は一分を減省せば、便ち一分を超脱す如し交遊を減ずれば便ち紛を免れ、言語を減ずれば便ち愆...
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後集130 心は常に冷静に

起 原文 波浪兼天 舟中不知懼 而舟外者寒心猖狂罵坐 席上不知警 而席外者咋舌故君子身雖在事中 心要超事外也 波浪の天を兼ぬるも、舟中懼るるを知らず、而して舟外の者は心を寒くす猖狂の坐を罵るは、席上警しむるを知らず、而して席外...
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後集129 表向きの地位や肩書にとらわれない

起 原文 淫奔之婦 矯而為尼熱中之人 激而入道清浄之門 常為婬邪之渕藪也如此 淫奔の婦は、矯して尼と為り熱中の人は、激して道に入る清浄の門、常に婬邪の渕藪と為るや、此の如し 淫奔(いんばく)、性関係でだらしのないこと;渕...
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後集128 周囲に感謝する気持ちを忘れない

起 原文 一事起則一害生故天下常以無事為福讀前人詩云 勧君莫話封候事 一将㓛成萬骨枯又云 天下常令萬事平 匣中不惜千年死雖有雄心猛氣 不覺化為氷霰矣 一事起れば一害生ず故に天下は常に無事を以って福と為す前人の詩を読むに、云く「...
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後集127 自分の意思で人生を選択

起 原文 人生原是一傀儡只要根蒂在手一線不乱 巻舒自由 行止在我一毫不受他人提掇 便超出此場中矣 人生は原是れ一傀儡なり只根蒂の手に在るを要す一線乱れず、巻舒自由なれば、行止我に在り一毫も他人の提掇を受けざれば、便ち此の場中を...
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後集126 おいしい話の裏には・・・

起 原文 非分之福 無故之獲 非造物之釣餌 即人世之機妌此処着眼不髙 鮮不堕彼術中矣 分に非ざるの福、故無きの獲は、造物の釣餌に非ざれば、即ち人世の機妌なり此の処眼を着くること高からざれば、彼の術中に堕ちざること鮮し 釣...
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後集125 清貧の暮らし

起 原文 山林之士 清苦而逸趣自饒農野之夫 鄙略而天真渾具若一矢身市井伹儈 不若転死溝壑神骨猶清 山林の士は、清苦にして而も逸趣自から饒し農野の夫は、鄙略にして而も天真渾て具わる若し一たびを市井の伹儈に失せば、溝壑に転死して、...
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後集124 何をするにもいろいろと考察しながら

起 原文 栽花種竹 玩鶴觀魚 亦要有段自得処若徒留連光景 玩弄物華 亦吾儒之口耳 釋氏之頑空而已有何佳趣 花を栽え竹を種え、鶴を玩び魚を観るも、亦段の自得する処有るを要す若し徒らに光景に留連し、物華を玩弄せば、亦吾が儒の口耳、...
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後集123 個性を育てるような教育を

起 原文 山肴不受世間潅漑 野禽不受世間拳養 其味皆香而且冽吾人能不為世法所點染 其臭味不迥然別乎 山肴は世間の潅漑を受けず、野禽は世間の拳養を受けず、其の味皆香しくして且つ冽なり吾人能く世法に点染せられざれば、其の臭味、迥然...
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後集122 発展途上部分の趣きに気づく

起 原文 花看半開 酒飲微酔此中大佳趣若至爛漫骸醄 便成悪境矣履盈滿者 宜思之 花は半開を看、酒は微酔に飲む此の中に大いに佳趣有り若し爛漫骸醄に至らば、便ち悪境を成す盈満を履む者は、宜しく之を思うべし。 佳趣(かしゅ)、...
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後集121 周囲をどう感じるかは、自分の心次第

起 原文 世人為栄利纏縛 動曰塵世苦海不知雲白山青 川行石立 花迎鳥咲 谷答樵謳世亦不塵 海亦不苦 彼自塵苦其心爾 世人は栄利の為に纏縛せられて、動もすれば塵世苦海と曰う知らず、雲白く山青く、川行き石立ち、花迎え鳥咲い、谷答え...
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