前集128 一個人も、社会全体も、自然の法則に則れば理想の世界になる

前集121-140

起 原文

吾身一小天地也
使喜怒不愆 好悪有則 便是燮理的㓛夫
天地一大父母也
使民無怨咨 物無氛疹 亦是敦睦的氣象

我が身は一の小天地なり
喜怒をして愆らす、好悪をして則有らしめば、すなわち是れ燮理的の工夫なり
天地は一大父母なり
民をして怨咨無く、物をして氛疹なからしめば、また是れ敦睦的の氣象なり

愆る(あやまる)、くいちがう。 しくじる;燮理(しょうり)、調和させること。宰相として国をよく治めること;㓛夫(くふう)、工夫;怨咨(えんし)、怨嗟、恨み嘆くこと;氛疹(ふんしん)、 氛 は悪気を受けて悩み煩うこと、疹は皮膚にできる吹き出物。2字で悪い病気の意味;敦睦(とんぼく)、情愛が厚く、むつまじいこと。

承 意訳

自分の体は、それ一つにおいて小さな宇宙と言えます

喜怒に関して間違えることなく、好き嫌いを自然の法則に則したならば、天地の道理と調和するようになります

世界全体は父母のようなものです

人民に恨み嘆きが無く、物に関しても支障が無ければ、まさに調和のとれた世界になるでしょう

転 別視点

一人の人間の中の心においても、地球全体においても、結局は同じようなもので、構成する人の心が正しく働いて、物事が自然の法則に則って正しく進行すれば、全てがうまく行くという意味です。

自分の心の中を偽りなく、正直に生きる、内面の要素、周囲に対する自分の心の動き、外面への要素、この2つが自然の法則に則するように生きることが理想の世界と考えます。

具体的な何かを示してはいませんが、内面と外面の両者が自然の法則に従うような世界が素晴らしいとまとめています。

結 まとめ

一個人も、社会全体も、物事を誤ることなく、自然の法則に則れば理想の世界になります。

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