後集090 心に小さな輝きを

後集081-100

起 原文

萬籟寂寥中 忽聞一鳥弄聲 便喚起許多幽趣
萬卉摧剥後 忽見一枝擢秀 便觸動無限生機
可見 性天未常枯槁 機神最宜觸發

万籟寂寥の中、忽ち一鳥の弄聲を聞けば、便ち許多の幽趣を喚び起こす
万卉推剥の後、忽ち一枝の擢秀を見れば、便ち無限の生機を触れ動かす
見るべし、性天未だ常に枯槁せず、機神最も宜しく触発すべし

万籟(ばんらい)、よろずの物音。籟は響き、物音;弄聲(ろうせい)、一声;許多(きょた)、多数の;幽趣(ゆうしゅ)、奥深く静かな風情、趣き;万卉(ばんき)、様々な草花;推剥(さいはく)、枯れ萎む;擢秀(たくしゅう)、周囲よりも成長すること;性天(せいてん)、本性;枯槁(ここう)、枯れはてること;機神(きしん)、活発な精神

承 意訳

静まり返った中で一羽の鳥の鳴く声を聞くと、奥深い趣きが生じます

草花が枯れ果てた後に一枝が成長していることを見つけると、無限の命の輝きに感動します

折に触れてときどき活発な精神を垣間見るのが良さそうです

転 別視点

いつもゴージャスに活き活きとする必要はありません

ときどき小さな輝きを持てば、それこそが趣き深い

結 まとめ

生気を枯れさせることなく、ときどき小さな輝きを持ちたい

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