後集081-100

後集081-100

後集100 心静かに時の流れを楽しみたい

起 原文 風花之瀟洒 雪月之空清 唯静者為之主水木之栄枯 竹石之消長 獨閒者操其權 風花の瀟洒、雪月の空清、唯だ静者のみ、之が主と為る水木の栄枯、竹石の消長、独り閒者のみ、其の権を操る 瀟洒(しょうしゃ)、さっぱりときれ...
後集081-100

後集099 争いごとに一喜一憂するのは無駄です

起 原文 優人傅粉調硃 效妍醜於毫端 俄而歌殘場罷 妍醜何在弈者爭先競後 較雌雄於着子 俄而局盡子収 雌雄安在 優人、粉を傅け硃を調え、妍醜を毫端に效すも、俄にして歌残り、場罷めば、妍醜何ぞ在せん弈者、先を争い後を競い、雌雄を...
後集081-100

後集098 一歩さがって、全体を俯瞰する

起 原文 遇病而後思強之為寶 処乱而後思平之為福 非蚤智也倖福而知其為禍之本 貪生而先知其為死之因 其卓見乎 病に遇いて後に強の宝為るを思い、乱に処して後に平の福為るを思うは、蚤智に非ざるなり福を倖いて、其の禍いの本為るを知り...
後集081-100

後集097 生前も、死後も、人体は無 ⇒ 心楽しく過ごす

起 原文 試思未生之前有何象貌 又思既死之後作何景色則萬念灰冷 一性寂然 自可超物外游象先 試みに未だ生れざるの前は、何の象貌か有ると思い、又既に死するの後は、何の景色を作すかを思ふ則ち万念は灰冷し、一性は寂然として、自から物...
後集081-100

後集096 自分にも、周囲にも、悠々と

起 原文 幽人清事総在自適故酒以不勧為歓 棋以不浄為勝笛以無腔為適 琴以無絃為髙會以不期約為真率 客以不迎送為坦夷若一牽文泥迹 便落塵世苦海矣 幽人の清事は総て自適に在り故に酒は勧めざるを以って歓と為し、棋は争わざるを以って勝...
後集081-100

後集095 外見に囚われずに、本質を見つめる

起 原文 理寂則事寂遺事執理者 以去影留形心空則境空去境在心者 如聚羶却蚋 理寂なれば則ち事寂なり事を遺りて理を執する者は、影を去りて形を留むるに似たり心空なれば則ち境空なり境を去りて心を在する者は、羶を聚めて蚋を却くるが如し...
後集081-100

後集094 周囲に翻弄されず、主体性を持った生き方をする

起 原文 以我転物者 得固不喜 失亦不憂大地盡属逍遥以物役我者 逆固生憎 順亦生愛一毛便生纏縛 我を以って物を転ずる者は、得も固より喜ばず、失も亦憂へず大地は尽く逍遥に属す物を以って我を役する者は、逆は固より憎を生じ、順も亦愛...
後集081-100

後集093 Simple is best!

起 原文 文以拙進 道以拙成一拙字有無限意味如桃源犬吠 桑間鶏鳴 何等淳龐至於寒潭之月 古木之鴉 工巧中便覺有衰颯氣象矣 文は拙を以て進み、道は拙を以て成る一の拙の字、無限の意味有り「桃源に犬吠え、桑間に鶏鳴く」が如は、何等の...
後集081-100

後集092 ヒトと自然は一心同体、逆らわずにゆるりと過ごす

起 原文 當雪夜月天 心境便爾澄徹遇春風和氣 意界亦自沖融造化人心 混合無間 雪夜月天に当ては、心境便ち爾くち澄徹す春風和気に遇へば、意界も亦自ら沖融す造化人心、混合して間無し 澄徹(ちょうてつ)、完全に澄み渡る;沖融(...
後集081-100

後集091 心の状態は、自主性を持って中庸の状態で整えたい

起 原文 白氏云 不如放身心冥然任天造晁氏云 不如収身心凝然歸寂定放者流為猖狂 収者入於枯寂唯善操身心的 欛柄在手 収放自如 白氏云く、「身心を放ちて、冥然として天造に任すに如ず」晁氏云く、「身心を収めて、凝然として寂定に帰す...
後集081-100

後集090 心に小さな輝きを

起 原文 萬籟寂寥中 忽聞一鳥弄聲 便喚起許多幽趣萬卉摧剥後 忽見一枝擢秀 便觸動無限生機可見 性天未常枯槁 機神最宜觸發 万籟寂寥の中、忽ち一鳥の弄聲を聞けば、便ち許多の幽趣を喚び起こす万卉推剥の後、忽ち一枝の擢秀を見れば、...
後集081-100

後集089 外見的な美しさよりも、内面的な充実を大切にする

起 原文 斗室中 萬慮都捐 説甚画棟飛雲 珠簾捲雨三杯後 一真自得 唯知素琴横月 短笛吟風 斗室の中、万慮都て捐つれば、甚の画棟に雲を飛ばし、珠簾を雨に捲くを説かん三杯の後、一真を自得すれば、唯だ素琴を月に横たえ、短笛を風に吟...
後集081-100

後集088 全ては心の持ちよう

起 原文 纏脱只在自心心了 則屠肆糟廛 居然浄土不然 縦一琴一鶴 一花一卉 嗜好雖清 魔障終在語云 能休塵境為真境 未了僧家是俗家信夫 纏脱は只自心に在り心了すれば、屠肆糟廛も居然たる浄土なり然らざれば、縦い一琴一鶴、一花一卉...
後集081-100

後集087 心の中を充実させる

起 原文 神酣 布被窩中 得天地冲和之氣味足 藜羹飯後 識人生澹泊之真 神酣なれば、布被の窩中に、天地冲和の気を得る味わい足れば、藜羹の飯後に、人生澹泊の真を識る 神(しん)酣(たけなわ)、精神が充実していること;布被(...
後集081-100

後集086 表面的な事象に一喜一憂しない

起 原文 天地中萬物 人倫萬情 世界中萬事以俗眼觀 紛紛各異 以道眼觀 種種是常何煩分別 何用取捨 天地中の万物、人倫中の万情、世界中の万事俗眼を以って観れば、紛々と各異なり、道眼を以って観れば、種々に是れ常なり何ぞ分別を煩さ...
後集081-100

後集085 俗世を楽しみながら、悟りを求める

起 原文 金自鉱出 玉従石生非幻無以求真道得酒中 仙遇花裡雖雅不能離俗 金は鉱より出で、玉は石より生ず幻に非ざれば、以って真を求むること無し酒中に道を得、花裡にて仙に遇う雅なりと雖も、俗を離るること能わず 花裡(かり)、...
後集081-100

後集084 心も、身体も、無の境地に

起 原文 人心有個真境 非絲非竹 而自恬愉不烟不茗 而自清芬須念浄境空 慮忘形釋纔得以游衍其中 人心、個の真境有り、絲に非ず、竹に非ず、而して自から恬愉す烟ならず、茗ならず、而して自から清芬たり須らく念浄く境空とし、慮りを忘れ...
後集081-100

後集083 澄み切った心を持つ

起 原文 性天澄徹 即饑喰渇飲 無非康濟身心心地沈迷 縦談談禪演偈 総是播弄精魂 性天澄徹すれば、即ち饑えて喰し、渇きて飲むも、身心を康済するに非ざるは無し心地沈迷せば、例い禅を譚い、偈を演ぶるも、総て是れ精魂を播弄せん ...
後集081-100

後集082 ヒトも自然もあるがままが趣き深い

起 原文 意所偶會 便成佳境物出天然 纔見真機若加一分調停布置 趣味便減矣白氏云 意随無事適 風逐自然清有味哉 其言之也 意の偶会する所、便ち佳境を成す物は天然に出でて、纔に真機を見るもし一分の調停布置を加へば、趣味便ち減ず白...
後集081-100

後集081 あるがままを受け入れ続ける

起 原文 今人専求無念 而(念)終不可無只是前念不滞 後念不迎但将現在的随縁 打發得去 自然漸漸入無 今人専ら念無きを求めて、而も終に無かるべからず只是れ前念滞らず、後念迎へず但現在的の随縁を将て打発し得去れば、自然に漸々無に...
PAGE TOP