後集091 心の状態は、自主性を持って中庸の状態で整えたい

後集081-100

起 原文

白氏云 不如放身心冥然任天造
晁氏云 不如収身心凝然歸寂定
放者流為猖狂 収者入於枯寂
唯善操身心的 欛柄在手 収放自如

白氏云く、「身心を放ちて、冥然として天造に任すに如ず」
晁氏云く、「身心を収めて、凝然として寂定に帰するに如ず」
放者は流れて猖狂と為り、収者は枯寂に入る
唯善く身心を操る的は、欛柄手に在り、収放自如たり

白氏、白居易、白楽天;冥然(めいぜん)、暗いさま、奥深いさま;天造(てんぞう)、天が造った世界、自然;晁氏(ちょうし)、晁補之(ちょうはし);凝然(ぎょうねん)、思いを凝らして;寂定(じゃくじょう)、 妄想、欲心など一切の迷いから解脱すること;猖狂(しょうきょう)、常軌を逸した行為をすること、ほしいままに振る舞うこと;欛柄(はへい)、刀のつか

承 意訳

白居易は言いました「身心を解放して、自ら全てを自然に任せるのは良い」

晁補之は言いました「身心を落ち着かせて、思いを凝らして迷いから解脱するのが良い」

解放する者は常軌を逸した行動となりがちで、心収める者は枯れた状態になります

そこで身心を上手に扱える者は、本質を捉え、放つも収めるも主体的に可能です

転 別視点

何も考えずに自然に任してもダメ

何も考えずに解脱だけを考えてもダメ

程よく心を解放し、程よく欲望を収める、自主的な姿勢が良い

結 まとめ

心の状態を、解放でも、抑圧でも、両極端ではなく、自主性を持って中庸の状態で整えたい

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