後集001-020

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後集020 無の境地となり、穏やかな日々を楽しむ

起 原文 損之又損 栽花種竹 儘交還烏有先生忘無可忘 焚香煮茗 総不問白衣童子 之を損して又損す 花を栽え竹を植え、儘く烏有先生に交還す忘るべき無きを忘れ、香を焚き茗を煮て、総て白衣の童子に問はず 烏有先生、無心無欲の人...
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後集019 自分の考え方一つで、周囲の環境は良くも悪くも変化する

起 原文 延促由於一念 寛窄係之寸心故機閒者 一日遥於千古意廣者 斗室寛若両閒 延促は一念に由り、寛窄は之を寸心に係く故に機の閒なる者は、一日も千古より遥かなり意の広き者は、斗室寛きこと両閒の若し 延促(えんそく)、時間...
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後集018 道理を理解したうえで、自分の生き方を楽しむ

起 原文 競逐聴人 而不謙盡酔括淡適己 而不誇獨醒此釋氏所謂 不為法纏 不為空纏 身心両自在者 競逐は人に聴せ、而も尽く酔うを嫌わず恬淡己に適して、而も独り醒むを誇らず此れ釈氏の所謂、法のためにに纏せられず、空のために纏せられ...
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後集017 仙人と俗人の両者の心を持って人生を楽しむ

起 原文 有浮雲冨貴之風而不必岩棲穴処無膏肓泉石之癖而常自酔酒耽詩 富貴を浮雲とするに風有りて而れども必ずしも岩棲穴処せず泉石に膏肓するの癖無くして而れども常に自ら酒に酔い詩に耽る 泉石(せんせき)に膏肓(こうこう)、山...
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後集016 人生に無駄な経験はありません

起 原文 従冷視熱 然後知熱処之奔馳無益従冗入閒 然後覺閒中之滋味最長 冷より熱を視て、然る後に熱処の奔馳に益無きを知る冗より閒に入り、然る後に閒中の滋味、最も長きを覚ゆ 奔馳(ほんち)、奔走 承 意訳 冷静...
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後集015 悩み事は即断即決でさっぱりした人生を

起 原文 人肯當下休 便當下了若要尋個歇処 則婚嫁雖完 事亦不少僧道雖好 心亦不了前人云 如今休去便休去 若覓了時無了時見之卓矣 人肯て当下に休せば、便ち当下に了せん若し、個の歇む処を尋ねんこと要れば、則ち婚嫁完しと軀も、事も...
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後集014 外見を気にするよりも、心の「内面」を磨く

起 原文 寒燈無焔 敝裘無温 総是播弄光景身如槁木 心似死灰 不免堕落頑空 寒灯に焔無く、敝裘に温なきは、総て是れ光景を播弄す身は槁木の如く、心は死灰に似たるは、頑空に堕落するを免れず 焔、ほのお;敝裘(へいきゅう)、破...
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後集013 大宇宙をイメージして、自分のやりたいことに専念する

起 原文 石火光中 爭長競短幾何光陰蝸牛角上 較雌論雄許大世界 石火光中に、長を争い短を競ふ幾何の光陰ぞ蝸牛角上に、雌を較べ雄を論ず許大の世界ぞ 石火光中、石と石がぶつかって火花を発するような短い時間;蝸牛角上、かたつむ...
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後集012 物質的な豊かさよりも、心の豊かさを優先する

起 原文 山河大地 已属微塵而況塵中之塵血肉身軀 且歸泡影而況影外之影非上上智 無了了心 山河大地、已に微塵に属す而るを況や塵中の塵をや血肉身軀、且つ泡影に帰す而るを況や影外の影をや上々の智に非ざれば、了々の心無し 血肉...
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後集011 物事の風情や真理は、いつでも、どこでも変わりません

起 原文 會得個中趣 五湖之煙月 盡入寸裡破得眼前機 千古之英雄 盡歸掌握 個中の趣を会し得れば、五湖の煙月、尽く寸裡に入る眼前の機を破り得れば、千古の英雄、尽く掌握に帰す 個中の趣、その物の中になる真実な趣き;五湖の煙...
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後集010 宴会は適宜に切り上げ、自分のために時間を使う

起 原文 賓朋雲集 劇飲淋漓樂矣俄而漏盡燭殘 香銷茗冷 不覺反成嘔咽 令人索然無味天下事率類此 人奈何不早回頭也 賓朋雲のごとく集り、劇飲淋漓として楽しめり俄かにして漏尽き、燭残らば、香銷え、茗冷やかにして、覚えず、反って嘔咽...
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後集009 物欲を捨てて、人生を楽しむ

起 原文 心無物欲 即是秋空霽海坐有琴書 便成石室丹丘 心に物欲無ければ、即ち是れ秋空霽海坐に琴書有れば、便ち石室丹丘を成す 秋空霽海(しゅうくうせいかい)、秋の空と雨の上がった海原;石室丹丘(せきしつたんきゅう)、仙人...
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後集008 書物や音楽は、表面的な表現にこだわらず、受け取る側が自分で良く考える

起 原文 人解讀有字書 不解讀無字書知弾有絃琴 不知弾無絃琴以迹用 不以神用 何以得琴書之趣 人有字の書を読み解するも、無字の書を読むを解せず有絃の琴を弾ずるを知って、無絃の琴を弾ずるを知らず迹を以って用い、神を以って用ひず、...
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後集007 心を無垢にして、全ての自然現象を宇宙の真理として受け入れる

起 原文 鳥語䖝聲 総是伝心之訣花英草色 無非見道之文学者 要天機清徹 胸次玲瓏 觸物皆有會心処 鳥語虫声、総て是れ伝心の訣なり花英草色も、見道の文に非ざるは無し学ぶ者、天機清徹、胸次玲瓏にして、物に触れて、皆会心の処有らんこ...
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後集006 小さなことにこだわらず、大局を見て穏やかな気持ちで生きる

起 原文 聴静夜之鐘聲 喚醒夢中之夢觀澄潭之月影 窺見身外之身 静夜の鐘声を聴いて、夢中の夢を喚び醒す澄潭の月影を観て、身外の身を窺い見る 澄潭(ちょうたん)、水の澄んでいる深い淵 承 意訳 静かな夜の中で鐘...
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後集005 心を静めれば、眼前の風情や美しい景観に気づきます

起 原文 得趣不在多盆池拳石間 煙霞具足會景不在遠蓬窓竹屋下 風月自賖 趣を得るは多きに在ず盆池拳石の間に、煙霞具足す景を会するは遠きに在ず蓬窓竹屋の下に、風月は自ずから賖なり 盆池拳石(ぼんちけんせき)、お盆のような小...
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後集004 気持ちの持ち方一つで、人生は変わります!

起 原文 歳月本長 而忙者自促天地本寛 而鄙者自隘風花雪月本閒 而勞攘者自冗 歳、本より長くして、而して忙しき者自ら促る天地、本より寛くして、而して鄙しき者自ら隘し風花雪月、本より閒にして、而して労攘の者自ら冗なり 隘(...
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後集003 飾るものがなくなったときに、真の姿が現れる

起 原文 鶯花茂而山濃谷艶 総是乾坤之幻境水木落而石痩崕枯 纔見天地之真吾 鴬花茂くして山濃やかに谷艶なる、総て是れ乾坤の幻境なり水木落ちて石痩崕枯れる、纔かに天地の真吾を見る 鴬花(おうか)、鶯が鳴き、花が咲いているこ...
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後集002 隠居生活とは、何かを争うような心は捨てて、穏やかな心で

起 原文 釣水逸事也 尚持生殺之柄奕棋清戯也 且動戦爭之心可見 喜事不如省事之為適 多能不若無能之全真 水に釣るは逸事なるも、尚お生殺の柄を持す奕棋は清戯なるも、且つ戦争の心を動かす見るべし、事を喜ぶは事を省くの適たるに如かず...
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後集001 自分に素直な生き方をする

起 原文 談山林之樂者 未必真得山林之趣厭名利之談者 未必盡忘名利之情 山林の楽しみを談ずる者は、未だ必ずしも真に山林の趣きを得ず名利の談を厭う者は、未だ必ずしも尽く名利の情を忘れず 承 意訳 山林の自然の中で過ご...
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