後集034 シンプルライフで、自分の趣を感じとる

後集021-040

起 原文

悠長之趣 不得於醲釅 而得於啜菽飲水
惆悵之懐 不生於枯寂 而生於品竹調絲
固知濃所味常短 淡中趣獨真也

悠長の趣は、醲釅に得ずして、菽を啜り水を飲むに得
惆悵の懐は、枯寂に生ぜずして、竹を品し絲を調ぶるに生ず
固に知る、濃所の味は常に短く、淡中の趣は独り真なり

醲釅(のうげん)、「醲」「釅」どちらも「どろどろして濃い」の意。もとはそういう酒を示す;菽(しゅく)、豆のこと;惆悵(ちゅうちょう)、恨み嘆くさま;枯寂(こじゃく)、淡々としてものしずかなこと;竹、笛のごとく竹で作った楽器;絲、琴のような楽器

承 意訳

ゆったりとした趣は、濃厚なお酒では得られず、豆腐や水を飲むときに得られる

物の哀れを感じる心は、淡々とした生活からは生じず、笛を吹いたり、琴を奏でる中で生じる

確かに、濃厚な味はすぐに飽きるが、淡泊な美味しさは真の美味しさだ

転 別視点

人生の華美な部分は、一見重要な要素に見えますが、すぐに飽きます
質素な中での感情の高まりは本物で、それは真実です

料理でも、塩分の濃い料理は一時的には美味しく感じますが、それは味覚を強く刺激しているだけです
優しい刺激の中で美味しさを見つけたら、それが本当の美味しさということです

料理の話の方が、スーッと理解できます

結 まとめ

質素なシンプルライフで、本当の自分にとっても趣を感じとりたい

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