後集021-040

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後集040 シンプルに本質を表現すると、美しく光り輝く

起 原文 袞冕行中 着一藜杖的山人 便増一段髙風漁樵路上 著一袞衣的朝士 転添許多俗氣固知濃不勝淡 俗不如雅也 袞冕の行中に、一の藜杖的の山人を着くれば、便ち一段の高風を増す漁樵の路上に、一の袞衣の朝士を著くれば、転た許多の俗...
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後集039 自然に触れて、それを楽しむ

起 原文 蘆花被下 臥雪眠雲 保全得一窩夜氣竹葉杯中 吟風弄月 躱離了萬丈紅塵 盧花被の下、雪に臥し雲に眠れば、一窩の夜気を保全し得竹葉杯の中、風に吟じ月を弄べば、万丈の紅塵を躱離し了る 盧花(ろか)被(ひ)、葦の穂を綿...
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後集038 心の余裕が、記憶を含めた人間の能力を左右する

起 原文 時當喧雑 則平日所記憶者 皆漫然忘去境在清寧 則夙昔所遺忘者 又恍爾現前可見静躁稍分 昏明頓異也 時、喧雑に当れば、則ち平日記憶する所の者も、皆漫然として忘れ去る境、清寧に在れば、則ち夙昔遺忘する所の者も、又恍爾とし...
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後集037 あるがままを楽しむ心の余裕がほしい

起 原文 山林是勝地 一営恋便成市朝書画是雅事 一貪痴便成商賈葢心無染着 欲界是仙都心有係恋 樂境成苦海矣 山林は是れ勝地なり、一たび営恋すれば、便ち市朝と成る書画は是れ雅事なり、一たび貪癡すれば、便ち商賈と成る蓋し、心に染著...
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後集036 自分の心の中は、自分でコントロールする

起 原文 水流而境無聲 得処喧見寂之趣山髙而雲不碍 悟出有入無之機 水流れて境に声無し、喧に処して寂を見るの趣を得る山高くして雲碍げず、有を出で無に入るの機を悟る 承 意訳 大河においては水が流れていても、周辺には...
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後集035 平凡・平易な日常にこそ、価値がある

起 原文 禪宗曰 饑来喫飯倦来眠詩旨曰 眼前景致口頭語葢極髙寓於極平 至難出於至易 有意者反遠 無心者自近也 禅宗に曰く、「饑え来たれば飯を喫し、倦来たれば眠る」と詩旨に曰く、「眼前の景致、口頭の語」と蓋し、極高は極平に寓し、...
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後集034 シンプルライフで、自分の趣を感じとる

起 原文 悠長之趣 不得於醲釅 而得於啜菽飲水惆悵之懐 不生於枯寂 而生於品竹調絲固知濃所味常短 淡中趣獨真也 悠長の趣は、醲釅に得ずして、菽を啜り水を飲むに得惆悵の懐は、枯寂に生ぜずして、竹を品し絲を調ぶるに生ず固に知る、濃...
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後集033 一喜一憂せずに、おおらかに生きる

起 原文 孤雲出岫 去留一無所係朗鏡懸空 静躁両不相干 孤雲、岫を出ずるも、去留は一も係る所なし朗鏡、空に懸るも、静躁は両つながら相干さず 岫(しゅう)、山の洞穴;去留、行くか滞在するか;朗鏡(ろうきょう)、曇りのない鏡...
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後集032 真実をとらえて悠々自適に

起 原文 嗜寂者 觀白雲幽石而通玄趨栄者 見清歌妙舞而忘倦唯自得之士 無喧寂 無栄枯 無往非自適之天 寂を嗜む者は、白雲幽石を観て玄に通ず栄に趨る者は、清歌妙舞を見て倦を忘る唯、自得の士は、喧寂無く、栄枯無く、往くとして自適の...
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後集031 周囲の雑音は無視して、自分流にこだわる

起 原文 矜名 不若逃名趣練事 何如省事閒 名に矜るは、名を逃るるの趣あるに若かず事を練るは、何ぞ事を省くの閒なるに如かん 承 意訳 名声を世の中に響かせるよりは、目立たないように生活するようが風情がある 何...
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後集030 足るを知る者は、人生を楽しむことを知る!

起 原文 貪得者 分金恨不得玉 封公怨不受侯 權豪自甘乞丐知足者 藜羮旨於膏梁 布袍煖於狐貉 編民不譲王公 得ることを貪る者は、金を分っても玉を得ざるを恨み、公に封ぜられて侯を受けざるを怨む権豪なるも自から乞丐に甘んず足ること...
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後集029 何かをスタートするには、引き際も念頭に置いておく

起 原文 進歩処 便思退歩 庶免觸藩之渦着手時 先圖放手 纔脱騎虎之危 歩を進むる処、便ち歩を退くるを思はば、庶んど藩に触るるの禍を免れん手を着くる時、先ず手を放つことを図らば、纔かに虎に騎るの危きを脱れん 藩(まがき)...
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後集028 「辛い状況」も自分の価値観を変えて、楽しむ余裕を持つ

起 原文 熱不必除 而除此熱悩 身常在清凉台上窮不可遣 而遣此窮愁 心常居安樂窩中 熱は必ずしも除かず、而も此の熱悩を除けば、身は常に清凉台上に在らん窮は遣るべからず、而も此の窮愁を遣らば、心は常に安楽窩中に居らん 承 ...
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後集027 確固とした価値観があれば、周囲からの評価は気にならない

起 原文 隠逸林中無栄辱 道義路上無炎涼 隠逸林中に栄辱無し、道義路上に炎涼無し 承 意訳 山林の世間から離れた環境では、名誉や屈辱のような世俗のものはない 道義に沿った生き方をしていれば、人情が暖かくなった...
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後集026 日頃から物事の本質を見極める

起 原文 忙処不乱性 須閒処心神養得清死時不動心 須生時事物看得破 忙処に性を乱さざらんとせば、須く閒処に心神を養い得て清かるべし死時に心を動かさざらんとせば、須く生時に事物を看得て破るべし 心神、精神 承 意訳 ...
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後集025 清も濁も楽しむ

起 原文 爭先的經路窄 退後一歩自寛平一歩濃艶的滋味短 清淡一分自悠長一分 先を争う的の径路は窄く、一歩を退後すれば、自ら一歩を寛平にす濃艶的の滋味は短かく、一分を清淡にすれば、自ら一分を悠長にす 寛平(かんぺい)、地形...
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後集024 色欲に走り過ぎず、名利にこだわり過ぎず、中庸を歩む

起 原文 色慾火熾 而一念及病時 便興似寒灰名利飴甘 而一想到死地 便味如嚼蝋故人常憂死慮病 亦可消幻業而長道心 色慾火のごとく熾んなるも、而も一念病時に及べば、便ち興寒灰に似たり名利飴のごとく甘きも、而も一想死地に到らば、便...
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後集023 時には自然を楽しむ心の余裕がほしい

起 原文 松澗辺 携杖獨行 立処雲生破衲竹窓下 枕書髙臥 覺時月侵寒氈 松澗の辺、杖を携えて独行すれば、立つ処、雲は破衲に生じ竹窓の下、書を枕して高臥すれば、覚むる時、月は寒氈を侵す 松澗(しょうかん)、松林の中の谷川;...
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後集022 豪奢にはこだわらず、気楽に人生を楽しもう!

起 原文 趨炎附勢之禍 甚惨亦甚速棲恬守逸之味 最淡亦最長 炎に趨り、勢いに附くの禍いは、甚だ惨にして、亦甚だ速やかなり恬に棲み、逸を守るの味は、最も淡にして、亦最も長し 恬(てん)、気にかけないで平然としているさま;逸...
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後集021 足るを知り、善行に努めよう

起 原文 都来眼前事 知足者仙境 不知足者凡境総出世上因 善用者生機 不善用者殺機 都て眼前に来たる事は、足るを知る者には仙境、足るを知らざる者には凡境総て世上に出ずる因は、善く用うる者には生機、善く用いざる者には殺機 ...
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