前集204 「心の満足感」を求めるよりは、「心の邪心を払う」ようにする

前集201-220

起 原文

世人以心肯處為樂 却被樂心引在苦處
達士以心払處為樂 終為苦心換得樂来

世人は、心の肯う処を以って楽しみと為す 却って楽心に引れて苦処に在り
達士は、心の払る処を以って楽しみと為す 終に苦心の為に楽しみを換え得来たる

肯(うけが)う、肯定する;払う、邪心を取り去る

承 意訳

世間の人々は、心が満足することによって楽しみを見出す、返って楽しみを見出すために苦境に陥ります

達観した人は、心から邪心を払うことによって楽しみを見出す、そうすれば邪心が生じてもそれを楽しみに変換することができます

転 別視点

心の満足を追い求めると、それが心のストレスになります。欲は欲を生むので、満足感は人間には害を与える概念なのかもしれません。

心から邪心を払うという、マイナス部分を減じることに楽しみを見出したならば、マイナス部分が生じることに楽しみを感じます。つまりマイナス部分が、心の中でのプラスに変換されます。

結 まとめ

満足感を求めると、苦境に陥る。邪心を払うことを楽しむと、マイナスをプラスに変換できます。

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