前集212 節義や功名よりも「周囲との協調」が重要

前集201-220

起 原文

節義之人濟以和衷 纔不啓忿爭之路
㓛名之士承以謙徳 方不開嫉妬之門

節義の人は、済うに和衷を以ってせば、纔かに忿争の路を啓かず
功名の士は、承くるに謙徳を以ってせば、方に嫉妬の門を開かず

済(すく)う、救済される;承くる、受ける、伺う

承 意訳

節義を大切にする人は、人と調和して過ごすことが苦手なので、寛容の心を持って和を大切にします。すると言い争うことがなくなります。

功名にこだわる人は、他人からねたまれる傾向があります。そのために謙虚な徳を重要視すれば、嫉妬を受けることがなくなります。

転 別視点

節義を守るあまりに、周囲の人にも生活態度を強要してしまうことがあります。小学校の生活規律を守る委員長のような人です。敬意を払われることはありません。

功名に走る人は、うまく行っても嫉妬され、足をひっぱられます。功名は周囲の皆様のお蔭という謙虚な姿勢が必要です。

結 まとめ

節義を守ることも、功名を築くことも、悪いことではありませんが、同時に周囲との調和も大切にしないと足元をすくわれます。周囲からの反感や嫉妬を招くと何事もうまく行きません。

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