前集155 全盛の間に引退し、その後は周囲が引き受けたがらない職を引き受ける

前集141-160

起 原文

謝事當謝於正盛之時
居身宜居於獨後之地

事を謝するには、当に正盛の時に謝すべし
身を居くには、宜しく独後の地に居くべし

謝(しゃ)す、辞める、感謝しながら辞退する;独後の地、一人遅れて取り残された地、即ち人と争わない場所

承 意訳

物事を引退するときは、勢いが盛んな間に引退する方が良い

引退後は、周囲の人がなりたがらないような職務を引き受けるのが良い

転 別視点

人の価値は後半生で決まる」と言われます。現役時代には、自分の価値を自他ともに高めるために周囲とポジションを争うこともあります。しかしながら、成人してからの後ろ半分の人生は、引退後という世代ではない、早い時期に(気力のあるうちに)人がやりたがらない(しかしながら全体を見渡す能力が必要な)仕事に取り組み世の中の役に立つべきという話です。

若い時代は、イケイケの仕事をして、(引退後というよりは)壮年になったら裏方の重要な仕事をするという意味にも解釈できます。

結 まとめ

気力のある間に引退を検討し、引退後は周囲が引き受けたがらない職を引き受けるようにして、社会に貢献すべし。

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