前集200 人の上に立つ者は、聡明さを強調せず、才華は控えめに

前集181-200

起 原文

鷹立如睡 虎行似病
正是他攫人噬人手段處
故君子 要聰明不露 才華不逞
纔有肩鴻任鉅的力量

鷹立ちて睡るが如く、虎行くこと病むに似たり
正に是れ他の人を攫み、人を噬む手段の処なり
故に君子は、聡明を露わさず、才華を逞しくせざるを要す
纔かに肩鴻任鉅の力量有り

攫(つか)む、食いつくこと;噬む、噛む;肩鴻任鉅(けんこうにんきょ)、鴻も鉅も大きいことを示す、肩はに担う、任は堪えること。すなわち、天下国家の大役を一身に引き受けること

承 意訳

鷹は木の上にとまって眠っているように見えるし、虎はノソノソと病気に罹っているように見える

このように見えることが、まさに狩りを成功させ、人に噛みつくための知恵です

人の上に立とうとする者は、聡明さを表面に出さず、才能も控えめにしなさい

そうすれば、大役を担うことができます

転 別視点

アメリカでは、就職の面接などでは自分の能力をいかにアピールするかが重要で、日常においても自己アピールを積極的に行う文化があります。

日本においても、自己アピールが積極的に行われるような時代に少しずつ変わってきていますが、それでもやや控えめな印象です。

中国人と接点がとても多いわけではありませんが、私が接点を持った中国人は自己アピールに積極的だった人が多い印象です。外国で活躍する人は皆さんそうなのかもしれませんが。

でも、あまりに自己アピールが強いとアメリカであっても、辟易とする雰囲気はあります。「能ある鷹は爪を隠す」とほぼ同義です。

結 まとめ

人の上に立とうとする者は、聡明さを表面に出さず、才能もアピールし過ぎないようにしましょう。

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