自己鍛錬

前集041-060

前集054 書を学ぶときは雑念を払ってから読む

起 原文 心地乾浄 方可讀書學古不然見一善行竊以濟私 聞一善言假以覆短是又藉冦兵 而齎盗粮矣 心地乾浄なれば、まさに書を読み、古を学ぶべししからざれば、一の善行を見ては、密かに以て私をなし、一の善言を聞いては、借りて以て短を覆...
前集041-060

前集048 病気や邪心は目に見えないところから発生する

起 原文 肝受病 則目不能視 腎受病 則耳不能聴病受於人所不見 必發於人所共見故君子 欲無得罪於昭昭 先無得罪於冥冥 肝病を受ければ、則ち目視ること能わず、腎病を受ければ、則ち耳聴くを能わず病は人の見ざる所を受けて、必ず人の共...
前集041-060

前集047 自己鍛錬は外見よりは内面の修行を重視する

起 原文 吉人無論作用安詳 即夢寐神魂 無非和氣凶人無論行事狼戻 即聲音咲語 渾是殺機 吉人は作用の安詳を論ずること無く、即ち夢寝神魂も、和気に非ざるは無し凶人は行事の狼戻を論ずること無く、即ち声音咲語も、全て是れ殺気 ...
前集041-060

前集046 「徳の修行」には動かない信念、「国家経略」には淡泊さが必須

起 原文 進徳修道 要個木石的念頭若一有欣羨 便趨欲境濟世經邦 要段雲水的趣味若一有貧着 便堕危機 徳を進め道を修めるには、個の木石的の念頭を要す若し一たび欣羨有れば、すなわち欲境に走る世を救い邦を經するには、段の雲水的の趣味...
前集041-060

前集045 人の心の中:小さな過ちでも大きな過ちの元になる

起 原文 人人有個大慈悲 維摩屠劊無二心也處處有種真趣味 金屋茅簷非両地也只是欲蔽情封 當面錯過 使咫尺千里矣 人々個の大慈悲有り、維摩屠劊(ゆいまとかい)二心無し処々種の真趣味有り、金屋茅簷(かなやぼうえん)両地に非ずただ是...
前集041-060

前集044 自分鍛錬の「学問、道徳、読書」には一心不乱に取り組む

起 原文 學者 要収拾精神 併歸一路如修徳而留意於事㓛名譽 必無實詣讀書而寄興於吟咏風雅 定不深心 学者精神を収拾して、一路に併帰(へいき)せんことを要すもし徳を修めて、意を事功名誉に留めなば、必ず実詣なし書を読んで興を吟咏風...
前集041-060

前集043 物事に取り組むときは心の余裕と自分を客観的に観察する

起 原文 立身不髙一歩立 如塵裡振衣 泥中濯足 如何超達處世不退一歩處 如飛蛾投燭 羝羊觸藩 如何安樂 身を立つるには、一歩を高くして立たざれば、塵裡に衣を振い、泥中に足を洗うが如し、如何ぞ超達せん。 世に処するには、一...
前集021-040

前集040 悪い習慣はすぐに身につき、良い習慣は離れやすい

起 原文 欲路上事 毋樂其便而姑為染指一染指 便深入萬仭理路上事 毋憚其難而稍為退歩一退歩 便遠隔千山 欲路上の事は、その便を楽しんでしばらく指を染むるを為すことなかれ一たび指を染むれば、すなわち深く万仭に入らん理路上の事は、...
前集021-040

前集038 道理に背く行動を減らすには、まず自分の心の煩悩を制御する

起 原文 降魔者 先降自心心伏則群魔退聴馭横者 先馭此氣氣平則外横不侵 魔を降す者は、先ず自心を降すべし心伏すれば則ち群魔退くを聴く横を馭する者は、先ずこの気を馭すべし気平かなれば則ち外横侵さず 魔、人の善事を障害する悪...
前集021-040

前集034 間違った見識、自惚れの態度は道を誤る

起 原文 利欲未盡害心 意見乃害心之蟊賊聲色未必障道 聰明乃障道之藩屏 利欲は未だことごとく心を害せず、意見はすなわち心を害するの蟊賊なり声色は未だ必ずしも道を障えず、聡明はすなわち道を障うるの藩屏なり 蟊賊(ぼうぞく)...
前集021-040

前集033 自分の信じた道は、自然に実践できている状態まで極める

起 原文 放得㓛名富貴之心下 便可脱凡放得道徳仁義之心下 纔可入聖 功名富貴の心を放ち得下して、すなわち凡を脱すべし道徳仁義の心を放ち得下して、わずかに聖に入るべし 放ち得下して、外に放下して仕舞うの意味 承 意訳...
前集021-040

前集025 情欲や分別は完全にコントロールして、その活力で正しい道に全集中!

起 原文 矜高倨傲 無非客氣降伏得客氣下 而後正氣伸情欲意識 盡屬妄心消殺得妄心盡 而後眞心現 矜高倨傲は、客気に非ざるは無し客気を降伏し得下して、しかる後に正気を伸ぶ情欲意識は、悉く妄心に属す妄心を消殺し得尽くして、しかる後...
前集001-020

前集020 何かを成し遂げるときは自分を客観的に眺める余裕がほしい

起 原文 事事 留個有餘不盡的意思 便造物不能忌我 鬼神不能損我若業必求滿 巧必求盈者 不生内變 必召外憂 事事、個の有余不尽的の意思を留むれば、すなわち造物も我を忌むこと能わず、鬼神も我を損すること能わず。若し業必ず満を求め...
前集001-020

前集015 友人との交流に「義侠心」、自分の心中には「素心」が必要

起 原文 交友 須帯三分侠氣作人 要在一點素心 友に交わるには、須らく三分の侠気を帯ぶべし。人と作る(なる)には、一点の素心を存することを要す。 侠気、人の艱難を救い、弱気きを助け強きを挫くという男気. 承 意訳 ...
前集001-020

前集014 道を究める際は、俗情を排して純粋な心で取り組む

起 原文 作人無甚髙遠事業 擺脱得俗情 便入名流為學無甚增益㓛夫 減除得物累 便超聖境 人となりて甚だ高遠の事業なきも、俗情を排脱し得ば、すなわち名流に入る。学を為して甚だ増益の工夫なきも、物累を減除し得ば、すなわち聖境に超ゆ...
前集001-020

前集005 耳が痛いような忠言・諫言こそが、人間を成長させる

起 原文 耳中常聞逆耳之言 心中常有拂心之事 纔是進徳修行的砥石若言言悦耳 事事快心 便把此生埋在鴆毒中矣 耳中常に逆らうの言を聞き、心中常に心にもどる事あれば、わずかにこれ進徳修行的の砥石なし。もし言々耳を悦ばし、事々心を快...
PAGE TOP